2025/02/28 15:00

こんにちは
Sui Worksです

この記事では、弊社が2024年10月に販売を開始した『EAUCHEMIN オーシェミン』の開発記録になります。
弊社作品が小売店の皆様からも購入することができるようになりましたので、そちらを記念して書いております。

ぜひ、遊んだことがある人もない人も、最後までお読みください!

ゲームデザイナーの雨崎レールさんのデザイナーズノートはこちらから。

0、はじめに

雨崎レールさんとSuiWorksの出会いはさかのぼること2019年です。
翔さんという、ボードゲーマーが主催の18/19会に参加したのがきっかけです。

その時は、単に何かテストプレイというか試遊みたいなものをするだけでした。

そして、時は流れ2023年の夏の終わりごろ、Sui Worksが一緒にできる人を探していたところ
手を挙げていただいたのが始まりです。


1、制作背景

雨崎レールさんのデザイナーズノートにもありますが、テーマはかなり早い段階で決まりました。
お互いがどんなテーマが好きか、どういうメカニクスが好きか、そういうところすり合わせていく中で
自然とお互いが好きな「船」というテーマになりました。
(確か、本当に初回の打ち合わせで決まった気がします)

そして、何か参考になりそうなゲームということで「エジツィア」というボードゲームを挙げて
https://bodoge.hoobby.net/games/egizia
それをベースに制作を開始しました。

なので、テーマがかなり序盤から決まっていたという、
Sui Worksとしては珍しいタイプになります。
(他作品は、メカニクス先行の場合が多いのです)

2、開発初期

初回打ち合わせが終わって、雨崎レールさんからアイデアを考えてきたので打ち合わせしましょう、と進んだとき、
ゲームはある程度まとまった形でテストプレイをしました。

それは、船をくだりながら資源を集め、川下の町でその資源を使っていくという部分です。

これは今のオーシェミンでも根幹の部分であり、かなり早い段階で軸が決まっていたということになります。
なので、調整は早い段階で非常に細かい範囲で行うこととなりました。

3、テーマの深堀

船でものを運ぶ、ということが決まり、おおまかなシステムが決まってからは、調整とは別に、テーマの深堀をしていきます。

まず、「船でものを運ぶ」ということはどういうことか?というのを調べます。

日本語で言うと「河川舟運」と呼びます。
各国において鉄道や車などが発達する前はこの川での輸送が、手段として大きく割合を占めていたそうです。
日本でも1950年ころまでは実際に行われていたとのこと。

じゃあもっと視野を広げて世界ではどんな「河川舟運」があったのでしょうか。
ライン川・ドナウ川など、現在でも有名な国際河川では今も川をつかった輸送が行われています。

こういうことを調べながら、今回のテーマは「船でものを運ぶ」という言葉から「河川舟運」に変わります。
この言葉の変更は実はすごく重要で、そういった文化があるということを言葉から伝えることができます。

その後、実際にどういう場所をモチーフにしていくかを決めていきました。
多くの川を参考にしたうえで、今回はフランスの「ライン川」をベースとすることを決めました。

理由としては、調べたときに蛇行しているイメージがより強かった方を選択しました。

というのも、オーシェミンというゲームでは、普通の川のイメージとは異なり、
「分岐が多くあり」「広がっていく場所が多い」川となっています。
そのイメージで「こんな川あるの?」という違和感を無くしたかったため、ライン川にしました。

実際、ライン川にはこういう蛇行だったり、小島だったり、みたいなものが多く存在しており
オーシェミンはフィクションのゲームですが、現実でもこういう場所が存在していることをうまく反映できたのではないかと思います。


4、テーマとシステムの合致

Sui Worksの作品はテーマとシステムを合致させることを裏テーマとして掲げて制作しております。
中でもオーシェミンは、かなーりその合致度が高いゲームであると考えております。

川は狭いため、各マスに1人の船コマしか入れない
海は広いため、各マスには何人でも入れる
荷物を受け取ったら、下から積む
荷物を支払うときは、上から支払う
積載量をあげるためには、木材が必要
推進力をあげるためには、布材が必要

などなど、合致度が高いと直感として分かりやすく納得度も高くなります。
さらには、ルールを説明するときもフレーバーとして喋りやすいです。

このあたりは、多くの方にX等でコメントいただき、非常に光栄です。


5、おわりに

さて、ゲームデザインやディベロップ的な開発記録とはうってかわって
企画・編集的な立ち位置での開発記録でした。


考えどころは多いオーシェミンですが、意外とさくっと終わると話題の本作を
ぜひ、皆様に手に取っていただけることを祈っております。

よろしくお願いいたします!